地雷原を避けて往く

いや、当たり前の事なんだけど、11/3に開催された航空自衛隊の入間基地の航空際。なんと32万人の観客を集めたそうだ。クルマ自転車徒歩、その他自力でたどり着いた人をのぞいて、これらは全て電車、西武池袋線によって輸送されたというのだから、アウシュビッツ輸送担当もビックリの偉業だ。

自分は正直ヤバいなと思って行かなかった。もちろんトレンディードラマの影響を考慮して、だ。

勘違いしないでほしい。混雑の労を惜しんでとか、そんなことではない。過去茨城空港でF15を一日待ち、結局見られなかったり、F15がどうしても見たくて福井県!!まで遠征したりする、筋金入りの、マニアである。

そのマニアをして、今回の航空祭はヤバいというのははなからわかっていたのだ。思うに自衛隊は方向性を見誤っている。自衛隊の活動には国民の理解が不可欠である。従って今回のような広報活動を展開する必要がある。しかし、しかしだ。トレンディードラマ(これは既に死語な気もするけれど)をみて航空祭に来た人が、果たして自衛隊の存在意義を認識するだろうか。有事の際の自衛隊の活動に対して、世論として支持をするだろうか。彼らはトレンディだから見に来ただけで、別段国体に対しても、自衛隊に対しても政治的な意見を持たない層であり、こういった層にアピールする事自体が無駄なのは明白だ。

とまれ、自衛隊には、まず地雷原を歩かない点について、政治的にも徹底していただきたいと思う。なぜならば、それは、国民の血税によってまかなわれているわけで、政治的判断を伴わないショーの観客に対して個別に供与されるベきものでは決してないからである。

つっても、そんなに心配する必要はないか。来年の今頃には、やつらは、誤解を恐れずにいうところの”アホ”なので、今年の事はすっかり忘れ入間に足を運ぶ事はないのだろうから。

正直なところ、であれば、今年もこないでいただけると良かったのだが。