キミよどこへいく

もうずいぶん前からキミ・ライコネンフェラーリをでるんじゃないかという噂が強かった。より正確にはアロンソフェラーリに加入するんじゃないか、という噂だが。昨年の不甲斐ないタイトル争いからの脱落の仕方(昨年のスパのあの失態はなんだ!?)、今シーズン前半にあっさりとマッサにタイトルの挑戦権を譲り渡してしまったリザルト。24365体制で室内にフィンランド国旗が掲揚されている(我が家に来た友人は知っているかもしれないが、コレはマジです)ほどのフィンランドファンの自分でもキミはフェラーリにはあわないんじゃないか、別な場所で活躍してほしい、と思わせるに十分な事態が1年ほど続いていたわけだ。
ここへ来てアロンソフェラーリ加入とキミの離脱が発表されたわけだが、やっぱりな、と思うと同時にこの時期に放出が決まっても・・・という残念な気持ちが非常に強い。いくら大物待ちのトリガーであったとしてもここまでこじれてしまうともう残りのシートは少ないのだ。まあマクラーレンのキミというイメージが5年間応援していた自分にとっては非常に望ましいのでマクラーレンに戻れればそれでいいという期待もある。でもなぜかそれはないんじゃないかという予感がするのだ。何の根拠もないのだが、別れた彼女が論理的には戻ってくる可能性があるにもかかわらず決して戻ってこないことをわかっているような、そんな予感。鈴鹿でカメラを構えてもキミをファインダーに納めるとドキドキしてしまって上手くレリーズできず大量のブレた写真が残ったあの秋の日がよみがえるような予感。ちくりと胸をさすセピア色の風景。もどってきそうで、もどってこないとわかっているあの瞬間。
もちろん人間そう変わるもんじゃないよね。俺も。キミも。だから今はただ願うのみだ。キミの行く手に神のご加護のあらんことを。