ホノルルセンチュリーライドその3

朝4:30に起きていよいよセンチュリーライド本番。とりあえず不安要素は満点だがやるしかない。5:30の隊列クローズの時間でも各クラスはガラガラ。おまけにアメまで降ってきた。開会式の挨拶はいつながらイラネーと思うが、国歌は良かった。言葉では説明できないが。愛国心というのは歌声でも伝わるもんだなと。
で、先頭から徐々にスタートしているのをAクラス最後尾から眺めていたがめっちゃ遅い。仕方なく徐々に抜いていくが道幅も広くなくびみょーな空気。
今回のミッションはあくまでも「完走」だ。時間一杯使って楽しく走りましょうということで走りながら写真を撮ったりグッドビューポイントで止まったり。幸い心臓破りなどとたいそうな名前の付いた坂もたいしたことはなく向かい風も強かったが体格の良い外人を風除けに使いつつ無難に距離を稼いでいたのだが終え折り返しまで15kmほどの地点でパンク。それもタイヤが裂けて空気を入れてもチューブが見えてしまうほどひどいパンクだった。チューブの替えはあってもタイヤの替えはない。バースト候補のタイヤで走るのは正直ぞっとしないがサポートカーを待っていてもタイムアウトが近づくだけなので諦めて次のエイドポイントめざして走り出す。すると今度はシートクランプが緩んでサドルが下がってきてしまった。腫れ物に触るようにできるだけ左右にねじる力をかけないように走る。折り返し地点のエイドステーションでたまたま今中を見つけたので携帯で助けを呼んでもらい、石田さんに応急処置してもらった。素晴らしい手際だ。幸いにも足は全く余っていたのだが、ペースが遅かったので体が固まってしまい、何度も止まって待ったりしたのでいよいよサドルがズルズルになってしまった。さすがに残り70kmをダンシングで行くのはきついなーと冷や汗を流したが増し締めで応急処置はOK。しかし予断は許さない状況。さらに次のエイドステーションでは休憩明けの漕ぎ出しでセンサーが反応しない。とまあ、トラブルのオンパレード。正直げっそりしてしまった。日差しが強めで体力の消耗も大きく持っていた補給食を使い切りエイドステーションの補給をあてにする始末。
結局4時過ぎに無事ゴール、完走証を受け取りホテルへ戻ったのだった。
総じて日差しが強いこと、クルマが多く空気があまりよくないこと、パンクが頻発していたこと、舗装の質が悪いこと、の条件からホノルルはあまりサイクリングには向かないことがわかった。利点は景色は良いこと。でも舗装路である以上クルマからでも見られる景色なわけだ。だが今回のセンチュリーライドに関していえば話は全然違う。コンビニが少なく自販機もないハワイではエイドステーションがあるのとないのとでは大違いだ。それにサポートメカニックが非常に優秀だったのも大きかった。完走できたのは石田さんのおかげだろう。そしてエイドステーションとして学校が使われていたこと。施設の中まで入れたのは小学校だったようだが日本人がアメリカの小学校の施設内に入れることはそうそうないだろう。いずれにせよ海外を走る以上の得がたい体験であった。
夜は景気づけにウォルフガングというステーキ屋に。頼みすぎてお腹一杯になるまで食べてしまった。