屋久島観光二日目

朝4時に起きるとあわただしく準備しガイドの車で荒川登山口へ。登山口についたのは6時過ぎと決して早いとはいえない時間だったが、そこはガイドパワーで最後の空きスペースにクルマをねじ込み降り出した雨をうらめしく眺めつつ車内で弁当を食べる。気分はノルマンディーに送られる連合軍兵士だ。無骨な内装で車内にこだまする地味なエンジン音を聞きながらわいんでぃんぐを右に左に揺られているとそういう気持ちが高まってくる。だからカッパを着込み食事を流し込んだときにはもはや無心。ただ膝の状態気をつけていこうと歩き出す。
今まで山に行くのにガイドなどつけたことがなかったので岩とか植物の名前をいちいち説明してくれるのにリズムがなじまなかったがすぐに慣れた。確かにコレは予習復習がめんどくさい人にはいいのかもしれない。雨が降って足場悪いので足元を気にしていると前方の”みどころ”をおそらく一人では見逃してしまうかもしれない。ガイドさんのおかげで自分が今までいかに下を見て山に登っていたのかということを思い知った。何事も前を向いて胸をはっていないとね。
途中欄干のない橋を何度かキモを冷やしながらわたって縄文杉に対面して帰還。しかしこの山道確かに自然はいいのだがどうも新鮮な気持ちがしない。植生限界を超える山に登ったときの緊張感がそこにはないからだろうか。本当にハイキングというか、あれれ、来てしまった、という感じ。一度も地図を広げることもない、休憩ポイントを考えることもない、自己責任の登山では考えられない体験だった。このあたりはガイドなしのメリデメになるだろう。それでも最後には足も痛くなり早く終わらないかなーと頭が一杯。それでも軽装の若い観光客がするすると追い越していく。うーむ。歳をとったかな。
登山口から宿までのクルマの中では完全に爆睡。どれだけわいんでぃんぐのGで頭を窓ガラスにたたきつけられようとも眠気のほうが勝り結局宿に付くまで起きることはなかった。
宿に戻りフロに入ると食事。今日は懐石だったが量は十分で不満は感じなかった。毎日とびうお食べてる気がした。しかし事件は起きてしまった。サージカルテープを取るとなんと膝裏の皮まで一緒にさようならしてしまったのだ。まって!いかないで!
というわけで薬の買出しがてら海がめを見に夜のドライブ。薬はドライタイプのスプレーを購入。評判は良くないようだが一度試してみる価値はあると思い。途中、車窓の景色が満天の星空であることを発見。車を止めてしばし見入る。3人はナガレボシを見たようだが俺一人見逃すっち。イッソウの海水浴場でも海がめを見られるかもしれないとのことだが、海水浴場は暗闇に包まれよくわからず。いなか浜まで行くが観察ツアーは予約制なうえキャンセル待ちがかなり並んでいた。おまけに今日は海がめが少ないんだとか。仕方なく退散し、宮之浦漁港でルアーフィッシング。しかし風が強く思ったように投げられない。しかし空にはまんてんの星。今度はナガレボシを見ることができ大いに満足。足の痛みをもしばしわすれる星空だった。宿に帰って崩れるようにお休み。祝杯がないよ!