月と走りながら

例によって午前中には起きられない。
テレビをつければ末期がん患者の特集をしていてこれまた目が離せずダラダラ見てしまう。特集といっても密着取材なので一人の人を追いかけているわけで、結末が気になってしまったわけなのだが。最後は見切りをつけて練習に出発。昨日はドクターヘリの医療系ドラマをちらみしたがどうも最近こういうのがやたら目に付くのは何でだろ。
練習は松が谷周回。風が強く河川敷はあまり気が進まなかったからだ。何しろ出発が遅かったのですでに夕暮れ。いつも夕暮れ。しばらくすると大きな月が昇ってきた。ほぼ満月だがまだちょっと早い、そんな感じ。太陽もそうだが出るときと没するときがもっとも大きく見えるのだが、周回の途中でコーナーをひぃひぃ言いながら登ると(ちょうどモノレールをくぐるあたりで)怒涛の勢いで月が迫ってくる。車でもバイクでも相当走ってきたつもりだが自転車で走りながら見る月は全然違う。まあガラス越しやバイザー越しに見ているのと違うのは当然なのだが、通常サイクリストは夜(それもこんな寒い日に)練習しない。となればこの月夜の感動もごくごく少数の特別(にダメ)なサイクリストに与えられるプレゼントなのかもしれない。
リアルなプレゼントが乏しい人種は月と走るくらいがちょうどいいのかもしれない。
坂本真綾のアルバム夕凪Loopとは何の関係もない。あっちはラブソングだもんなぁ。