ひとりラリー北海道レグ3

朝おきてまず一番に納沙布岬。本土最東端だ。国後が見える。朝早かったので人影はまばら。巨大なモニュメント、北方領土館というそのものずばりの施設あり。早朝なのが残念だった。結局昨夜も着たのだが実はこの公園に芝生の部分があり、たぶんそこでキャンプできたのでは・・・?夜遅くつくとあまりうろうろするわけにも行かず、その辺の情報収集がひとつのキモになるんだろうけど自分にはあまり縁のない話かな、と。
東まで来てしまったら次は南だね、ということで、目的地は松前だ。北海道の地理を多少なりとも知る人はここで頭がくらりとなることだろう。おれもなった。しかしまずはえりも岬だ。根室市街を再び通過し厚岸、釧路から先は住宅も多く、道も混んでいる。かなり微妙だ。網走もあまり幸薄そうな雰囲気はなく、港には巨大な倉庫街。この最果てにこの倉庫!?という違和感。
浦幌町でちょっとよりみち。十勝川のを高台から眺める。釧路湿原もチラみしてあまりのネイチャーに驚いたが北海道の川は護岸されていないものが多いので川そのものの印象が大分違う。ワイルドというかほんわかというか。コンクリートで固めちゃうとそこらへんどうしても硬いイメージになってしまう。
途中色々あったが、襟裳岬に到着。ここは絶壁にある岬で、見栄えとしてはラリー全体を通してベストな岬だった。岬自体もよし、振り返って日高山脈を眺めてよし、海に微かに続く岩礁を眺めるもよし。併設の食堂で三色丼を食べてみる。うまい。うまい以外いえないと思う。値段分は堪能した。しかし店員の態度が相当に微妙。ツンデレ喫茶?食事を運んできて無言っていうのはなにさ。
しかしこのベスト岬は本日の目的地ではない海岸沿いを北上。ここはもう我慢の走りだ。サラブレッドの牧場がある新日高を素通りして苫小牧に到達し、愕然とした。ここは本当に北海道?片側3斜線だが左1斜線は深くトラックのわだちがあるので危なくて走れない。そこを車がウィンカー出さずに自由分子運動的にレーンチェンジし続けてる。人間がおかしいのか道がそうさせるのかわからないけど、とにかくおかしなところだった。しかし二度と苫小牧に行く気がしなくなったのはいうまでもない。このあたりで徐々に日が暮れてきて本日のフロをさがしていたのだが、今回は実に微妙なところにあたってしまった。場所はほぼ登別、若湯温泉というところ。なんとここ入浴200円。え、銭湯の標準価格は420円なのですが。しかし温泉はアルカリでかなり強いようでぽかぽかのすべすべに。ただ施設は古く貴重品ロッカーさえない。そのわりには入館料は券売機で買うのだ。もちろん最新だw
フロの次は飯ということで松前を目指しながらさがすもなかなかいいところがない。海のもの、自然のもの、といってしまうと、野宿ラリーストが一人ではいるのが適切な店はそうそう多くはないのだ。というわけで、旅の恥は掻き捨てってなわけでラーメンを。白味噌ったがこれはいわゆる流行の味噌ラーメン。むつみや系ではなかろうか。というわけで自分の中では伊達市は味噌ラーメンの町になった。この店、駐車場が狭くとなりのホームセンターに犯してもらっていたら危うく閉められるところだった。あぶねー。
この時点で目的地まで250kmほどある。8時ごろである。絶望的な距離と時間である。しかし、諦めなかったのである。ここはすごい。自分で自分をほめてあげたいです。ぱくりですか。ええそうですか。そうです。で、断固長万部、八雲から日本海側の江差まで出て、松前に到達したのが12時過ぎ。5時おきだったのでおよそ19時間。ああ。暗闇の白神岬はがけ下で波の音がこだまするこわーいスポット。もちろんそこからテントの設営というかねぐら作りなのだが、三日目なのでもうなれた。この不毛な作業をするのもとりあえず最後と思うと名残惜しい気も。オド19332でレグ3終了。今回最長となる861kmを走破。