ついカッとなって雁坂トンネルへ

かなり寝坊してしまったので秩父方面で手ごろに未踏地域にアタックできればいいな程度に思っていたのだが秩父についた時点で15時近く。これじゃあわが愛する群馬にはとてもタッチできないなぁ。ということで埼玉県内でまだいったことがないところが・・・雁坂トンネル

雁坂トンネルは自転車歩行者通行禁止です、はいアウト!!という声が聞こえてきそうだがトンネル入り口までアタックということで記憶の中では大した道ではなかったのだが、それはクルマで一度それも15年近く前に通過したことがあるだけという例のめちゃくちゃ危ないパターン。

しかしながらついカッとなっていたので※まあ何とかなるだろ的なノリで漕ぎ出したものの、予想以上に山が険しい。新道はトンネルが多そうだったので敢えて秩父湖の湖畔の小道を選択したがそれでも最終的にはそこそこトンネルを通らざるをえなかった。が、なによりこの道は雁坂トンネルへの距離案内が少なすぎる。残り7kmの看板を通過してからが長かった。永遠かと思った。登っても登ってもつかないし、登れば登るほど傾斜がきつくなっていく。もうそろそろ暗くなってきたしかえろうかと思うこと10数回、ようやくトンネルにたどり着いた、、、と思いきやこれは奥秩父トンネルだった。のぼりながら大きく右にカーブするトンネル内はすすしいが何故かフルウェットである。のぼりはこれに縦のグレーチングが切られている。危ないからやめてけろ!

そしてそれを通過するといよいよ目的地の雁坂トンネル前・・・にたどり付く300mほど前を走っていたら突如どこかのスピーカーから、そこの自転車止まりなさい!!と怒鳴られる。まだ雁坂トンネルではないのだから止められる筋合いはないと思ったが、これはまさにテロリスト扱いである。さらにカッとなってこのままトンネルに突入してやろうかともおもったがその場合本気でニュースに出そうな気がしてきたので思いとどまった。当職はあくまでも現時点の社会秩序を遵守しますよ。

さて、目の前300メートルほどにトンネル入り口があり、できればそこで記念撮影したかったのでちょっと進もうとするとすかさず、それ以上進むなよとスピーカーで怒鳴られる。確かに橋の上は広くなっていてひょっとしたら過去ここに料金所があった後なのではないだろうか。ということはその地点から有料道路の可能性もあるが・・・しかしそれを示すものは判別できなかった。

こうしてトンネルを遠景として記念撮影して引き返したがなんとも釈然としない幕切れだった。国家権力やりたい放題だな!

ただ目的は達成できた。ついカッとなってやった割には上出来だったのではないだろうか。周囲の山は2000メートル急で稜線にはかすかに雲が掛かっていた。引き返した場所も橋の上で自然の地形ではそこに立つことは不可能な場所に到達できたのだから、それ以上望むのも贅沢というものだ。

帰り道はさすがに秩父市外に到達するまでは街灯も少なく走りづらかったが下りで一台地元のクルマをかもったのは爽快だった。もといそれだけの激坂を登りきったということなのだ。

秩父中心部から40kmのクライム、トータルで210kmの長い旅路だった。中間地点にヒルクライムがあるあたりなんともいえないものがあるけど、現状維持、じゃないよねこれ、明らかに攻めてるよね。