ラリージャパンとは

今回初めてラリージャパンを観戦したわけだが、終わってみて思ったことがある。
ひとつは大会運営の貧弱さ。世界選手権であるわりには関係者があらゆる意味で洗練されていなかった。といってもこのイベントはオフィシャル募集からウォッチしていたからボランティアの多数のオフィシャルスタッフによって運営されているのは知っている。だが自転車の市民レースですらオフィシャルはお金をもらってやるのが当たり前なのにボランティアに頼りきった運営は正直謎だ。FIAっていうのは他人の善意を金に換える厚顔無恥な組織なのか?エクレストンを見ているとまあちょっとそんな気もするけど。
ふたつめが料金設定の不思議さ。スーパーSSが自由席で前売り5800なのは一見妥当なように見えるが野球と同じスタジアムでやることを考えるとちょっと。8台しかいないWRカーは2セッションでも8回しか走行しない。しめて30分弱というところだが・・・日ごとに料金を取るならこれは高いのではないか。サービスパークの駐車場も当日2500円を支払ったが大会の公式駐車場で日ごとの料金ってのはどうなんだろう。まあその分空いてたが。林道のバス輸送も観戦料を払っているのにどうして集合場所の駐車場が別料金なんだろう。だったら観戦料に入れるのが筋じゃないだろうか。おまけにそこは普段無料な駐車場じゃないか。ますます意味がわからない。
三つ目はあやふやな差別化。今回はサポーターエリア、プレミアムエリアの2箇所がいわゆる特別席として用意されていたが、事前にどこでどうみられるのかわからないのにそれだけの料金を払おうという人がいるだろうか。一回通しで見終わった後になってみれば普通に観戦しても十分金のかかるイベントなのでそれだけかけて一番良い場所で見られないフラストレーションを感じるくらいならばプレミアムのほうがすっきり見られると思う点もある。ただそれなら事前に何がどう優遇されるのかはっきりさせるのが筋だろう。そこら辺はラリーがショーなのかスポーツなのかというあたりの意識の問題だろう。ラリー関係者は競技を成立させることが第一目標でありショービジネスをやっているという意識がないのかもしれない。

これらを総合するともしお金を払うなら完璧なホスピタリティが得られる(だろう)プレミアムパスで観戦、そうでなければリエゾンの追っかけか、SSチケットを一回だけでサービスもついでに楽しむというパターンがいいと感じた。

全体で考えると機材の輸送に費用が必要な日本のステージはいつなくなってもおかしくないわけで、開催してもらっているだけでもありがたいのかもしれない。高速道路や一般道でふいにラリーカーと接近したときの感動や興奮は他のモータースポーツではありえない価値があるイベントではなかろうか。
しかし俺はもうしばらくはいいな。。。