血煙の凍土

外務省のサイトに海外安全ホームページというものがある。最近プーチン大統領がシベリア横断道路という世界最長の道路整備を宣言したこともあり、気になってロシアの治安を調べていたら、なんと!あるわあるわ。ロシアの地下鉄での爆弾テロはニュースになったので知っていたが、それ以外にもわんさか。ロシアが旧連邦の辺境国にしてきた仕打ちを思うと爆弾テロもやむないのかなと思っていたが、詳しい事態は知らなかった。いや知らないほうが良かった。文章から血煙が匂いたつ恐ろしい事件となっていた。それがこれだ。

1.概況
(1)チェチェン、イングーシ、ダゲスタン、北オセチア、カバルダ・バル
  カル、カラチャイ・チェルケスの各共和国及びスタヴロポリ地方は、武
  装勢力によるゲリラ的攻撃や自爆テロ事件が多数発生しており、また、
  治安当局も銃撃戦を伴う掃討作戦を頻繁に実施するなど、治安情勢が不
  安定です。

(2)ロシア当局の掃討作戦によって、チェチェン武装勢力はその指導者の
  多くを失いました。しかし、上記(1)の地域の情勢が安定化するには
  長期間を要するとみられますので、今後とも警戒が必要です。また、モ
  スクワ市などの大都市では、引き続き地下鉄などの公共交通機関を狙っ
  たテロが発生する可能性があります。日本人を含む外国人はこれら武装
  勢力の直接の標的とはなっていないとみられますが、テロ事件に巻き込
  まれる可能性もあります。

(3)また、上記(1)の地域に接する隣国グルジアとロシアとの間では、
  南オセチア及びアブハジアを巡る紛争の解決をめぐって、二国間関係の
  緊張が続いています。2008年8月、グルジア南オセチア等において両
  国が戦闘状態に入りましたが、戦闘行為が終結して以降も、南オセチア
  及びアブハジア並びにその周辺地域においては、緊迫した状況が続いて
  います。

ロシアがチェチェンの独立を封じ込めようとリーダーを暗殺したら、仕返しにチェチェンマフィアがクレムリンに血の花を咲かせてしまったということ。

だがこれでびびるのはまだ早い。このサイトには詳細情報が載っているのだ。上の記述ではあいまいすぎるからね。

2.地域情勢
(1)チェチェン、イングーシ、ダゲスタン、北オセチアの各共和国
  :「渡航の延期をお勧めします。」(既に滞在中の方は、退避手段等に
   つきあらかじめ検討してください。)
   これらの地域においては、武装勢力によるゲリラ的攻撃や自爆テロ
  件がこれまで多数発生してきており、民間人にも多くの犠牲者が出てい
  ます。
   2004年の北オセチア共和国ベスラン市における学校占拠事件以降は、
  大規模かつ先鋭的なテロは発生していません。しかしながら、最近、特
  に、チェチェン、イングーシ、ダゲスタン共和国で治安機関等政府職員
  に対するテロが頻発しています。 
   チェチェン共和国においては、2009年4月16日午前0時をもって、1999
  年以来継続されてきたロシア連邦による対テロ作戦体制が解除されまし
  たが、その後もテロが頻発しています。同年 10月23日、カディロフ同共
  和国大統領が到着する予定となっていたグロズヌィの記念施設の敷地に、
  爆発物を搭載し突入しようとしていた自動車の運転手が当局の狙撃兵に
  よって射殺されました。
   イングーシ共和国においては、2009年6月22日、ナスィル・コルトフ
  スク地区のカフカス連邦道路を走行していたエヴクロフ同共和国大統領
  の車列近くで車両が爆発し、大統領が重傷を負いました。同年8月17日、
  ナズラニ市の内務省の建物にトラックが突っ込み爆発し、20人が死亡、
  138人が負傷しました。また、同年12月17日、ナズラニ市道路パトロー
  ル部門の監視所で自爆テロがあり、4人が死亡、18人が負傷しました。
  2010年2月 1日、イングーシ共和国内務省の建物に向けグレネードランチ
  ャーが5発発射され、民警1人が死亡、3人が負傷しました。同年3月11日、
  ナズラニ地区のガソリンスタンドが同様に攻撃を受け火災が発生しまし
  た。同年4月5日、カラブラク内務省の建物の近くで2度にわたる爆発
  があり、民警2人が死亡し、13人が負傷しました。さらに、同年4月19日、
  ナズラニ地区でイングーシ共和国内務次官の車両が時限爆破装置により
  爆破され、4人が負傷しました。
   ダゲスタン共和国においては、2009年6月5日、ダゲスタン内相が同省
  幹部の娘の結婚披露宴会場を後にし、車両に乗り込もうとした時に銃撃
  を受け、死亡しました。2010年1月6日、マハチカラ市国家道路交通安全
  監督局大隊基地前で爆弾を積んだ車両が爆発し、自爆テロ犯1人のほか
  民警6人が死亡し、14人が負傷しました。同年2月5日、イズベルバシ市
  でダゲスタン共和国内務省高官の車両が爆破され、同高官が死亡しまし
  た。同日、マハチカラ市内務局長の公用車が銃撃され、同局長を含め4
  人が死亡しました。同年3月11日、マハチカラで鉄道が爆破され、貨物
  列車14両が脱線しました。同年3月31日、キズリャルで2度にわたり爆発
  があり、11人が死亡し、数十人が負傷しました。同年4月4日、ペルボマ
  イコエ村地域でモスクワとバクーを結ぶ鉄道が2回にわたり爆破され、
  貨物列車8両が脱線しました。同年4月20日マハチカラで交通警察が不
  審車両から銃撃され、民警2人が死亡しました。また、同日、マハチカ
  ラで、元連邦保安庁高官の子息の車両が爆破され、2人が負傷しました。
   北オセチア共和国においては、2008年11月6日、ウラジカフカス市中
  心部で乗合タクシーが爆発し、12人が死亡、約40人が負傷しました。ま
  た、同月26日、同じくウラジカフカス市で、同市市長が出勤のため自宅
  を出たところ、銃撃を受け死亡しました。2009年4月 13日、高山地帯に
  あるミズル村近くで爆発があり、子ども1人が死亡、7人が負傷しました。
   このような現地情勢にかんがみ、これらの地域への渡航は目的のいか
  んを問わず延期するようお勧めします。また、既に同地域に滞在されて
  いる方は、退避手段等につきあらかじめ検討してください。

(2)カバルダ・バルカル、カラチャイ・チェルケスの各共和国及びスタヴ
  ロポリ地方
  :「渡航の延期をお勧めします。」(既に滞在中の方は、退避手段等に
   つきあらかじめ検討してください。)
   これらの地域においては、情勢が必ずしも安定しておらず、チェチェ
  ン武装勢力によるテロが起きています。
   カバルダ・バルカル共和国では、 2009年2月10日、ナリチク中心部の
  中央市場で爆破装置が作動し民警職員1人が負傷しました。同年7月3日、
  当局は大規模なテロ行為を準備していた武装組織を制圧し、武器及び爆
  発物を押収しました。
   カラチャイ・チェルケス共和国では、2009年1月 13日、同共和国議会
  議員が駐車場で何者かに銃殺されました。
   スタヴロポリ地方では、2009年5月19日、同地方のキスロボツク市長
  候補の同市長代行が爆発物により負傷しました。同年9月26日、同地方
  では過去最大の爆発物の秘密倉庫がプレドゴルヌイ地区で摘発され、約
  1トンの爆発物が発見されました。同年12月17日、ノボアレクサンドロ
  フスク地区裁判所長官の自宅付近で爆発があり、長官が負傷しました。
   つきましては、同地域への渡航は目的のいかんを問わず延期するよう
  お勧めします。また、ロシア・グルジア国境の山岳地帯への登山のため、
  カバルダ・バルカル共和国を経由する方がいますが、上記の理由から、
  これも延期するようお勧めします。既に同地域に滞在されている方は、
  退避手段等につきあらかじめ検討してください。

血の花どころじゃなかった。これは血煙だ。。。

しかしそんなの辺境国のできごとでロシア本土には関係ないのではという推測もできよう。だがそんな楽観論は隣国ロシアでは杞憂なようだ

(3)上記を除く地域(首都モスクワ市を含む)
  :「十分注意してください。」
   連邦保安庁は、2009年9月5日、6日の「モスクワの日」祝賀行事への
  テロを未然に防止することができたとしています。2009年9月3日に治安
  当局がモスクワで身柄を拘束したチェチェン人からは、爆発物を詰めた
  ベルト、TNT火薬を隠した重い靴が発見されたほか、翌4日、チェチェン
  でテロ容疑者の所持品から約3キログラムの爆発物及びモスクワ行きの
  チケットが発見されたとされています(当該テロ容疑者は当局との銃撃
  戦の末死亡)。
   同年11月27日夜、ロシア北西部ノヴゴロド州とトヴェーリ州境界付近
  で発生したモスクワ発サンクトペテルブルク行急行列車「ネフスキー
  エクスプレス」が脱線した事案では、現場から爆発装置の残骸が発見さ
  れるなどによりテロリストの犯行と見られています。この事案では、国
  家警備局長官を含む28人が死亡、100人以上が負傷しました。さらに翌
  28日、捜査委員会高官が当該現場を視察していた際に2度目の爆発があ
  り、捜査委員会委員長を含めた捜査関係者を狙ったものとみられていま
  す。
   2010年3月12日、モスクワ市のコジュホボ地区の住宅付近で駐車して
  いた車両の底部で爆発物が作動し、同車両が大破しました。さらに、同
  年3月29日、モスクワの地下鉄の「ルビャンカ」駅及び「パルク・クリ
  トゥールィ」駅において自爆テロが連続して発生し、40 人が死亡し、90
  人以上が負傷しました。国家反テロ委員会によれば、自爆犯はいずれも
  ダゲスタン共和国出身の女性2人とされています。チェチェン武装勢力
  指導者ドク・ウマロフが本件につき犯行声明を出し、ロシア領内での攻
  撃を今後も続けると警告しています。
   ノヴゴロド州では、2007年、モスクワ発サンクトペテルブルク行き急
  行列車が、同州内を通過中に脱線し、60人が負傷した事故が発生しまし
  たが、爆発物によるテロの可能性が高いとみられ、捜査が行われていま
  す。
   2009年4月1日、サンクトペテルブルクフィンランド駅付近にあるレ
  ーニン像が爆破され、「ザレスキー遊撃戦闘隊」という組織が犯行声明
  を出しています。
   その他、モスクワを中心に、アジア及びアフリカ系の非白人の外国人
  を狙った殺人事件が多数発生しています。モスクワ市及びモスクワ州
  は、2009年中に33人が殺害され、131人が負傷しました。一連の犯罪の
  背景には、外国人排斥を標榜する若者集団(スキンヘッド・グループ
  等)の存在が考えられます。このような排外的民族主義者による犯罪は
  頻発しており、日本人が負傷した事例もあります。一般犯罪のみならず、
  このような集団による犯罪に対しても引き続き注意を払う必要がありま
  す。
   つきましては、モスクワ市やサンクトペテルブルク市等の各都市に渡
  航・滞在を予定されている方は、このような事情を考慮し、不特定多数
  の人が集まる場所への訪問や公共交通機関の利用、繁華街への外出をで
  きるだけ控えてください。もし、こうした場所に行く必要がある場合に
  は周囲の状況に注意を払うとともに、万一に備えて、外出先を家族や知
  人などに伝えるなど安全対策に十分心掛けてください。

モスクワで国家警備局長が暗殺されちゃってる!血煙舞い散ってる!!
中でも特筆すべきなのが
モスクワを中心に、アジア及びアフリカ系の非白人の外国人を狙った殺人事件が多数発生しています。モスクワ市及びモスクワ州では、2009年中に33人が殺害され、131人が負傷しました。一連の犯罪の背景には、外国人排斥を標榜する若者集団(スキンヘッド・グループ等)の存在が考えられます。このような排外的民族主義者による犯罪は頻発しており、日本人が負傷した事例もあります。
だめだ。旅行どころじゃない。俺たちめっちゃ標的にされてる!!!1年で33人殺害って尋常じゃない。しかも”モスクワを中心に”ってなんだよ。日本だと東京を中心に、ってんじゃないの?もはや法治国家じゃない。

道路ができてもこれじゃあ横断どころじゃないな。日本が平和でよかった。少なくとも道を歩いていて非白人だからという理由で殺害されることはなさそうだから。