奈良ツーリング〜炎天下アスファルト耐久地獄編

朝0630に自宅発。国立府中から中央に。途中境川で桜もつ定食を朝ごはんに。しかし我ながら朝から微妙なチョイスだ。そのまま中央を疾走する。特に止まる必要も感じず予定給油ポイントの内津峠に差し掛かった時のことだった。(しかし内津峠までほぼノンストップとは我ながら鬼だなと思うが)後ろからライトオンで猛然と迫ってくる車がある。なんかやばそうなので左車線によけて残り1kmちょっと給油に向けてのクールダウンに入ろうと思ったのだが、その白いセダンは何かスピーカーでしゃべっている。つまり、アレだ。やられたわけだ。電光掲示板のうしろにつづけを眺めながらどこから計測してたのかな、とだけ考えていた。何しろもうピットイン直前だったからペースはかなり遅かったはずだ。クラウンの後部座席で説教されながらしかし速度を見せられて驚いた。107km。中央道だから制限80mkなので27km超過だが正直107kmで検挙なんてあまり聞いたことがない。とはいえ最近高速では40kmオーバーから免停なのでここまで300kmほど走ってきた速度のほとんどが該当どころかそれすら超過している現状からすると不幸中の幸いなのか、などと思案していると、その警官は不思議なことを言い出した。速度についてはあまり細かく言うつもりはないから、追い越し車線を走り続けたのだけにしておいてやる、というのだ。3点1万オーバーから1点6千円に軽減されるのだからこの提案受け入れない手はないのだが、はてこれは一体どういう風の吹き回しだろうか。結局切符にはそのよくわからん違反の距離が1100mと表示されておりつまり追い越し車線を1100mに渡って走り続けたということなのだが正直な話追い越し車線なんて300km走り続けたことだってある気がするのだが。
気を取り直し内津峠で給油すると中央から名神に、そして初めて京滋バイパスに入る。宇治東で流出。1300.ま、こんなもんかな。宇治から奈良へはせいぜい30kmというところ。がせっかく宇治に来たからには平等院に行かない手はない。しかしどうも祭りで道が軒並み通行止めになっておりバイクは進入できないのだ。散々迷子になりながら平等院の裏手の土産物屋の駐車場にバイクをとめると、あまりの暑さに宇治抹茶アイスでしばし休憩。平等院は拝観600円也。で鳳凰堂は思っていたのと全然違っていた。まず十円玉とか写真ではあまり気づかないが1回部分はほぼスカスカ。2回がメインになっている。こんなつくりの寺院は他で見たことがないのだが。中にも入れたようだがここは外観命なのでスルー。宝物館をざっと見ると先を急ぐ。
が、ここでもまた迷子になり結局24にはもどれずR307まで京都の裏山をさまよった。宇治まで来るともう近くにはダムはあるは山はあるわやりたいほうだいだ。R307からR24に入り奈良を目指すが何か交通のリズムがおかしい。信号が、、、長い?この傾向は奈良市街に近づくにつれて顕著になり奈良公園前右折路で信号4つほど待たされ30度の外気温とエンジンパワーによりまさに生き地獄。天候は快晴。逃げ場なし。唐招提寺に向かう途中が最もひどく、白いジャケットに多少救われつつも基本はアスファルトとの戦い。あちーよ!仏を見に行くつもりがこっちが仏になっちまう。
唐招提寺につくと拝観料600+鑑真和尚像を見るために御影堂500円を払う。あれ?高いよ?そして凄いヒト。建物もでかいし、朱印をもらうために並ぶヒトの波を見ながらなんかちょっと違う世界に迷い込んでしまったよう。和尚像は思ったより小さく目の回りが白くクマ?ができており写真と全然違う。でもこれでいいんだ。コレを見に来たんだ。墓所も参道周辺がコケに覆われた森。凄いところだ。駐車場に戻りせんとくん等身大ぬいぐるみと記念撮影。さらにまんとくんぬいぐるみを発見するがまだどこかで買えるだろうとスルー。
そして地元の細い路地をくぐりぬけ当たり前のようにある天皇陵の脇を走りぬけ法華寺に向かう。途中平城京跡地では復元された大極殿にヒトが並んでいた。うへぇとおもいつつ、限定公開の国宝十一面観音を見に行くのだ。限定に弱いなぁ。国宝拝観料も含めて1000円なり。かえすがえすも高いよ。いってからパンフレットで勉強したのだが全国の国分尼寺の総本山だとか。まさに律令制の生きる遺産だ。ザ・奈良時代。十一面観音は確かに神々しかった。仏だけど。特にはすの花の造詣とかは今もって新しいものがあるようにも感じた。駐車場では隼は激しく目立つ。特に観光バスや徒歩メインの観光客に混じると確かに異様さが際立つ。赤黒の刺激的な外観に爆音。およそ仏様に参拝しようという人間の乗り物には見えないが、まあ、見かけで判断してはいけないのだ。となれば色々聞かれるわけだが宿はまだ予約してませんというとアホ発見のような目で見られる。あれ?やっぱりそうなの?と思いつつ奈良が駄目なら大阪にでも泊まればいいやと説明。
次にならといえばここ東大寺に向かう。大仏殿の裏手につけたが早速鹿がいる。普通にいる。でもあまりヒトになついている感じでもない。あれ?時間は17時過ぎでもう駄目だろうなと思っていったら1730までで見られてしまった。大仏殿。600円なり。たけーって。内容はまず建物がでかい。こんな建物本当に奈良時代に作れたのか?だが資料によると奈良時代はもうちょっと大きかったらしい。なんと!おまけに五重塔が2本も追加で建っていたらしい。それやばいって。大丈夫か?それだけで国が傾きそうな土建ではないか。わが国は1000年も前から西松建設(仮)だよりの経済政策だったのか。あるいは早すぎたニューディール政策だったのか。しかし中の大仏を見て納得した。超でかい。これは説得力のあるでかさだ。等身大の仏像もいいがこれは布教効果という意味で言えば比べ物にならない。
さて時間切れで大仏殿を追い出されてしまったので奈良公園を散策する。何気なく寄った三月堂どうお堂だが高台に建つ清水のような舞台型のお堂で、奈良盆地を一望できる。夕暮の雰囲気がすばらしい。などと幸せを満喫していたが今宵の宿をどうにかしないといけない。携帯で探したが宿は満杯。途方に暮れかけたが仕方ないのでガイドブックに乗っている宿に片っ端から電話をかけてみた。するとリーズナブルな条件の宿(一泊1〜1.5万くらい?)は軒並み満室。すわ野宿かと思いきや橿原の近くのビジネス旅館?があいていたので予約。素泊まりで1泊4000円なり。24号で向かったがバイパスの方に入ってしまい迷子に。結局20時近くなってようやく旅館についた。昔懐かしい土間のある旅館でもちろん部屋にかぎはついてない。風呂はごく普通の一人用の湯船だ。こういうある種テンションを感じる設備は嫌いじゃない。ビジネスホテルじゃ味気ないもんなぁ。駅前のそばやでそばとビールで夕食。一日暑かったー