人の子ロッシ

遅ればせながら録画でmotoGPのカタルニアを見た。回り込むコーナーが多くライダーの腕が試されるサーキットであると言えるだろう。となればスロットルコントロールに自信のあるタイプのライダーは強気で攻めに出ることが予想されるが現実は予想なんてもんを軽く超越してみせるもんだ。
このレースかなりやばかった。去年まさか最終ラップ最終コーナーで、それも直前に仕掛けて失敗し普通ならば諦めるシーンじゃないか。
以前と違ってぶっちぎるレースの減った、読み違えたり、運に見放されたりするシーンが増えたことで逆に彼が完全無欠のロボット、神の化身でないと強く見るものに刻み込むことも多くなった。そんなかでのこのレース、まさに人間そのものが3Dグラスのごとく(ふ、ふるい)飛び出してみる異様なレースだった。
決してかっこよくない、必ずしも圧倒的ではない、しかし人としての意思に満ちていることは神がかっている以上に美しい。ますますロッシから目が離せないわけだが、コレは人として幸せなことではなかろうか。