おちょこでバーボン

エアロダンシングがさらに面白さを増してきた。戦闘訓練過程に入り実践的な課題が増えてきたこともあるのだが、興味深いのが急降下爆撃訓練と空母着艦訓練だ。急降下爆撃は無誘導爆弾を高精度に投下するための操縦技術なのだが、これがなかなか難しい。難しいが、たまにうまくいく。うまくいくときは爆撃誤差(いわゆる誤爆、だ。コレはちょっと違うか。)が非常に少なくなるのだが、通常の爆撃では爆撃照準を使うためにコンピュータによる予測を使うのでコックピットから目標を視界に納めるために高度を下げ、速度を上げなければならない。高度を下げるのは爆撃任務としては気が重いし、速度を上げると水平誤差が大きくなってしまうということを考えると合理的な行動なのだろう。ゲイムとして何が面白いのか、というと「なんでそうなるのか納得して」操作している瞬間こそプレイヤーの意思が結果とリンクする瞬間であり、カタルシスにつながるのではないだろうか。そう考えるとエアロダンシングのゲイム性はやはり優秀ではないだろうか。そして空母着艦訓練だ。理論だけではない雰囲気を楽しめる、疑似体験できるという意味では空母ファン、綱渡りファン以外にもトップガンファンなんかにもお勧めのこの訓練は名前のとおり空母に着艦する訓練だ。が、なめてかかると非常に痛い目にあうわけで、甲板を素通りするか、空母の直前で墜落することに。特にエアブレーキの使い方が非常に微妙で、着艦時の降下率を一定に保たないといけないので”つじつまあわせ"ができにくいのが特徴だ。要するに空中にある一本の糸を正確にたどることが求められる訓練なわけでうまくいったときにタッチアンドゴーしながら「クーガー!」とか叫べば立派な海軍士官といえよう。
が、上記訓練は毎回教官からちくちくといじめられてストレスが溜まるので、そのた事情を考え色々と飲まずにはやっていられず日本酒を盛大にやっていたら勢いあまってなくなってしまった。そこでおちょこをそのまま使い、ウィスキーをついで見た。色的にはなんともいえない。薬のようだ。というか何かやばい薬のようだ。飲んでみるとインパクトもなかなかのもの。実はお猪口って量が少ないようでいて見た目ほどではないため、くっと飲み干すと予想以上にアルコールが摂取されてしまう恐怖のうつわなのだ。おちょこでバーボン、なかなか悪くない組み合わせだ。翌日が通常勤務であることを考えさえしなければ。