自分のバイクということと自分だけのバイクじゃないということ

朝7時過ぎに出勤。嫌な予感はしていたのだがお客さんが入館申請をしていなかったせいで入り口の警備員と押し問答。もう4年近くこのビルで働いているのだが元○衛隊の警備員さんは融通が利かないようだ。ギリギリで待機時間に間に合うも監視場所を探して右往左往。一応なにかあったときのオペレーション責任者なので責任取れる場所にいないとまずいよ!
しかし待機時間はあっというまに過ぎ去り結局何もなく終了。なにか無駄な出勤のようであるが実は全く無駄じゃなくてむしろこのパターンがいいんだと最近ふと思うようになった。なぜってもし”何かあったときに”にはこんなもんじゃないほどひどい目に合わされること請け合いだからだ。
家に帰えると寝不足なのか緊張なのからか若干の血糖低下の症状が出たので二度目の朝ごはん。とはいってもこれから一日ロード練をやることを考えると決して無駄ではない、、、はず。というわけでごはんを食べるといろは坂に向かう。しかし体調は最悪で何も工夫しなくても有酸素心拍を超えることがないくらい。途中一人TT野郎に追い抜かれたがかなり早く追う気にもなれない。それとは別に今日は寒くて風が強そうだったので河川敷はパス。いろは坂を限りなく手を抜いて登って(しかしあまりに手を抜くとギア比的に登れなくなってしまう)、松が谷周回を3周完了し4周目に入ったところ突然リアギアがトップに入ったまま動かなくなってしまった。気のせいかシフトケーブルのテンションがない気がする。あー河川敷じゃなくて良かったと思うまもなく練習を中止しイシュタールへ転進。途中で店に電話してあいていることを確認するとインナートップで我慢しながらゆっくりと店へ。
調べてもらうとシフターケーブルがぶっちぎれていた。こわー。これブレーキだったら今頃生きてないわ。でも修理風景を眺めていたらなんか自分でも治せるような気がしてくるから不思議だ。
その後、オルカ獲得の真相を聞いた。日曜に店に行ったときに在庫あるっていったのにひどいじゃんと文句を言った(というほどのもんでもないのだが)ので責任を感じた店長が代理店を説得してやっとひとつだけ確保してくれたらしい。いやーほんと責めてるつもりはなかったんだけど、無事希望のフレームが手に入って全くハッピーだ。
そこでコンポ(旧型DURAか、無理なら105の黒)を選んで、残りのパーツを物色。結局ハンドルはサンエスのジェイカーボンの400、31.8、ステムは店にあるものをあわせてみることにし、サドルはFSAのRD-150で183gレールは中空チタン、シートピラーをサンエスムンクカーボンとした。
ハンドルは日本人の手に合うショートリーチ(実は手が結構大きいのであまり日本人とか関係ないのだが実際レバーは遠いなと感じていた)なことと、実業団選手で採用実績があること、カーボンモノコックなのに2万中盤という割安価格が決め手。サドルはFSAのCARBONPROとSERAITALLIAのSLRxpで迷ったが軽くて安いほうにした。こればっかりはスペックを眺めても実際乗ってみたときにどうなのかとかわからないし。とりあえず15000円程度なので納得して使えるベースラインといったところだろうか。シートピラーはモノコックなのだがやぐらの下にスペースが開いている。前から見るとこれがムンクの叫びの”あの顔”のように見えるのだ。これは実に面白い。しかし面白いだけでなく220gという軽量性とモノコック構造であること、サンエスのオリジナルブランドで品質がある程度保証されているのが決め手だった。以前からパーツを眺めることはあったが真剣に考えると本当にあっという間に決まるし、いいものも見つかるから不思議だ。
とまあパーツを集め終わって初めて自分のバイクを買ったんだ、という実感がわいてきた。だれかが作ったんじゃない、自分がほしいと思って作った自分が一番乗りたいバイク。あーなんて幸せなんだろう、楽しいなぁ。わくわくするなぁ。と思わずにやにやしちゃうくらいの気分。そして一緒にフレームを探してサイズを測ってあれこれ口を出してくれた店長や今までに相談やコメントをくれたチームメイト、(先日レース志望のオルカ乗りにも会ったし!)いろんな人とのかかわりのおかげで手にしたバイク。一緒にレースに出てくれる仲間、無茶無理無謀なツーリングに誘ってくれる親友、練習会でチギリまくり実力(と自転車の走らせ方)を訓えてくれた先輩方、そういう人たちがいなければこの2台目のバイクを手にすることは間違いなくなかった。そしてこれからいろんな人の横を走り競い、同じ時間を共有するバイク、こりゃあもう自分だけのバイクじゃないなあと感慨もひとしお。
あまりにうきうきしすぎて体調不良のどこかふっとんじゃったのか帰りは異様に調子が良かった(決して速いわけではないのがみそだ)。

本日の走行距離102km