忘れ物を取りに大弛まで

昨日の今日なので寝坊してぐたぐだしていたのだが天候が非常に安定しているのでダメ元で大弛峠に向う。山梨と長野の県境にあるこの峠は車道峠としては日本最高所にある。乗鞍も車が通れた峠なのだが一般車両を規制してしまったので車道峠の資格を失ってしまったのだ。
ドライバーにとっての日本最高の峠、それは実は意外にも身近に(実際にはそうでもないのだが)あったのだ。
さて、このコース、2年前うちの猫が納車された日に試走に行って事故に遭い中破したので途中で引き返した悲しみのコースなのだが、本日はん2年の歳月を経て忘れ物を取りに行くべく峠を目指したわけだ。自宅を830に出て峠着1130だからまあ上々だろう。関係者諸氏は"飛ばしすぎだそんなんだから事故る”、”そもそも寝坊したらヤマ行くな、1130とかヤマをなめてる”などなど暖かい言葉をいただきそうな展開だが、実際のところ林道をすたすたと走って峠に至ったわけだが。
いやはや2年経っても非常に難しいコース。ミラーはあるが完全ではなく対向車もアレなので腕も必要。なによりコース幅が頻繁に変わるのがたちが悪い。そして微妙なのが”上に行くほど道が良くなる”コレ、ナニ??行き止まりの上のほうには車がすくない=あんま手を入れないがセロリーなのだが、、、いずれにせよ日本最高だけあって常識では推し量れない。
時間が時間なのでコースタイム2h30mを考慮すると1630(コースタイムは休憩を含まない)ゴールだから割と危険。何がどうあっても2h30mで折り返す覚悟で上り始めると、やっぱり体が軽い。普通に歩いてもびしばし前の人に追いつく。抜いて抜いて、金峰山にたどり付くと、やっぱりそこは宇宙でした。特に瑞垣山へ稜線の美しさは異常。
写真をちょっと撮ってすぐにきびすを返して大弛峠へ。トータル3h15mは休憩アリの往復タイムとしてはまずまずかな(コースタイムが5時間なのだから)。この時点で15時前だったので欲を出して国師が岳と北奥千丈岳のピークハントに。このころにはガスって景色は楽しめなかったが個人的に霧は嫌いじゃない。無事両ピークをふみ1600に下山。締めて13kmのハイキングだった。特に秩父甲斐多摩国立公園の最高所である北奥千丈岳2,602mをピークハントできたのは大きかった。ここ、このためだけに来るのには少し遠いよ。
上り始めは高所特有の圧迫感というか空気がない感を強く感じたが15分もすると落ち着いた。いやもうホント、良かった。朝8:30にじゃあ行くかっておもったときにはこんなにも全てが上手く運ぶと思っていなかったので非常に満足だ。大弛峠からのコースはこれで一通り制覇してしまったのでもはやしばらくここに(ハイキングに)来る事はないだろう。この山域だと次は瑞垣か、甲武信か。

さらば大弛、さらば国師。そして忘れ物を置き去りにした日々よ。