のだめ

先輩からのだめのドラマを録画したDVDを借りたので上野樹里目当てで見ているのだがなんというべきか、期待と少し違う。しかし方向性が違うだけで作品全体としては実に面白い。
ストーリーは少年少女が指揮者・ピアニストとして悪戦苦闘しつつ成長するサクセスストーリーで実ありふれている。がんばると必ず報われる結果(直接的にしろ間接的にしろ)はご都合主義であり、まあそこはいいのだが、音楽教育ビデオとして実に優れていると思う。競争と評価、音楽を楽しむのかそれ以外の目的をどう両立するか、など、遠いクラシックの世界を(視聴者に感じ考えさせる事により)少しだけ近づけてくれる感じ。でも決してクラシックをやろうとは思わない感じ、これが絶妙だ。これでみんなが音楽をはじめてしまったら、その作品は本質を伝え切れていない。メリットだけでなくコストを十分に伝える(少なくとも自分には伝わった)ってのは勇気の要ることなんじゃなかろうか。
個人的には特番で日本に残ったSオケメンバーの出番がほんの一瞬なことにそのあたりの妙を見出してしまった。つまり・・・この作品はクラシックの世界の王道サクセス(&ラブ?)ストーリーであるかに見せて実は一般人にはクラシックなんてムリムリと馬鹿にし飛ばす実に過激な迷作であり、これに食いついてのだめオーケストラのCD買っちゃってる人とかはどMないしかわいそうな人扱いということでおk?
ちなみに俺はこの作品を見終わって以来napsterでクラシックばかり聞いております。つまり俺はかわいそうなひとということで。